2016年3月21日月曜日

God save the Japan(神よ日本を救ってやってくれ)

 こんなタイトルを付けているが、ブログのテーマは日本の政治である。このブログでも度々安倍政権について述べてきたが、そろそろ頭の整理もかねて書くことにした。

 ちなみになぜ「God save the Japan」なのかと言うと、安倍政権について考えると最近はいつも頭の中では、あのセックスピストルズの名曲「God save the queen」がバックで流れ、しかもジョン・ライドンの「No future for you」(未来なんかねぇお前には)のがなり立てる部分がリフレインされるからだ。

 なおこの記事を書くにあたって久しぶりにピストルズ「God save the queen」の歌詞を探したらこの訳を見つけた。なかなか過激な訳だが臨場感があってグッとくる。
 そんでもって歌詞をみながら、いまの日本ならば「queen」じゃなく「shinzo」かなと置き換えて試していたら、実はこれが意外にメロディ的な語呂もあっていて、何気に口ずさんでいると癖になる。お陰で安倍総理を思い浮かべると連想でセックスピストルズの「God save the queen」がBGMで鳴るようになってしまった。
 もうかなり脱線しているが、それはいつもの事なので、今回はちょっと切り口を変えてピストルズの話から日本を考えたいと思う。


 思えば私が初めてセックスピストルズを聞いたのは1980年代だった。ピストルズに影響されて当時はパンクロックをよく聞いていたが、なかでもピストルズの歌詞を読んでみて「なんと文学的なのだろう」と独りため息をついたのを覚えている。

 なぜため息かと言うと、当時の日本の音楽シーン、歌謡曲からパンクロックにしろ、歌詞を読むとどうしても薄っぺらく思えてしょうがないと思っていたからだ。まるで焼き直しのようなお決まりのラブソング、あるいは俺様はやってやるぜみたいなガテン系ロック、それらはまるでお手本があって様式にはまったようなつまらない作品に思えて仕方なかったからだ。

 だからピストルズの歌詞を最初に見た時は衝撃をうけた。特に衝撃を受けたのが「Bodeies」である。パンクスというのは元々はイギリスでは「このクソガキ」ぐらいの言葉だったらしい。たしかにめちゃくちゃな暴言だらけの歌詞だが、でも何故か文学的な響きを、消しきれなくて滲んでいる教養のようなものを感じた。
 これは当時の日本の歌詞には無い物だった。あるいは今の日本の歌詞でもこれができているのかと言われると正直言って自身がない。あの頃、私はもしも日本のインテリが詩を書いたらこれより高い質の物が作れるのだろうかと考えていた。

 そのころの私はどうしようもない文明の差というものを当時思い知らされたような気になったのを覚えている。当時はバブルに差し掛かる時代だった。日本は工業化に成功して金持ちになって世界を出歩きはじめ、ちょうど今の中国のようなポジションだった。金だけは持っていて自信にはあふれていた。だが同時に田舎者として見られるような自分の薄っぺらさやダサい身なりにいつもどこかでドキドキしているような時代だった。
 そんな時に私はこの歌詞のような些細な部分より、まだまだ簡単には埋められない文明の差(教養と言うべきか)に圧倒されたのを覚えている。


 いまはそれから約30年ほどたった。80年代の田舎者も時間をかけて成長していった。最初はちょっと前の中国人パッシングみたいに、成金で下品な奴らと思われていたが、いつしか上品な先進国の仲間入りをし、マナーの悪い民族ランキングからは脱出できたようだ。

 だがここ数年は右傾化をすすめ、そららの積み重ねを無にするような退行を続けている。なかでも顕著なのは安倍総理や津川雅彦で、彼らはまるで戦前(昭和初期)を理想としてその時代に戻ろうとしているらしい。
 まったく馬鹿げた話だ。仮にバブル時代の日本人が成金の田舎者であるならば、戦前の日本人はイカレタ野蛮人だ。彼らはそんな事を考える事がいかに馬鹿で無教養なのかを理解していないらしい。彼らは日本が辿ってきた歴史も文化もまったく理解していないし、あるいは戦後に苦労して身に着けてきた知識や経験をも理解していない。最悪の野蛮人達である。

 戦前の日本が美しい国だっただと? 

 それこそ最もバカげた嘘である。むしろ私には最も日本人が醜かった時代に思える。参考リンクの「ふたつの太平洋戦争」の記事はちょうどその事をうまく表している。私もこれを読んだ時に、ああなるほどと思った。

 冷静に考えて欲しい、いま日本ではISを残虐で野蛮だとさんざん指摘してきた。特に安倍政権はマッチョに見せたいのかしらないがむしろ煽ってきたぐらいだ。だがISの残虐行為など、第二次大戦中の日本軍の戦い方に比べれば遥かに人道的だ。
 自爆テロだと、女を攫うだと、兵士を薬物付けにしているだと、それは全部日本軍がやってきた事だ。しかも何倍もの規模で容赦なく行ってきた。

 ちなみにどうしても言わずにいられないのは、私は毎回あの戦いの話を聞くたびに腹が立ってしょうがない事がある。それは勝った負けたの話ではなく「これだけ無駄死にさせた戦は世界でも例が無い」のではないかと何度も思う事だ。
 インパール作成など戦死者より病死者が多い戦などありえない。似たような話はいくらでも残っている。もしも興味があるならば「人間魚雷」「ガダルカナル島攻略」「ひめゆりの塔」などのキーワードで調べてみると良い。きっとウンザリするだろう。

 私は慰安婦については詳しく資料を調べた事がない。だが上記の話から推測するに、間違いなく非人道的な事をやってきたはずなのは理解できる。それは調べなくてもわかる事だ。あたりまえの話だが、自国の兵士すら虫けらのように死なせてきた連中が、他国の民族や文明をきちんと扱うわけがない。

 だが私は別にネトウヨとは違って、それらの事実があったとしても別に日本人だという事を恥じた事はない。なぜなら「あのころの連中といまの俺たちは違う」と言えたからだ。きっと多くの日本人もそう思ってきたのだと思う。

 だがここ数年でそれも変わった。安倍政権とその取り巻き達は、まさに戦前の悪夢のような腐りきった体制を取り戻したいらしい。こんどは天皇の代わりにアメリカを神輿に担いだうえで、虎の威を借る狐よろしく専制政治を行いたいらしい。まるで民主化される前のフィリピンのようにするつもりらしい。

 本来ならばこんな馬鹿げたことを国民が許すはずはない。だが現実ではあと一歩で成功する直前にまで来ている。もしも次の選挙で与党が圧勝し、憲法改正ができるような議席をとれば彼らは意気揚々として戦前のあのクソッたれた時代を現在に蘇らせるだろう。

 それはなぜか?

 ここでようやく伏線にもどるが、私はそこに未だ埋まらぬ圧倒的な文明の差を感じる。いい加減に埋まったと思っていた文明の差が、まだ大きく開いており、文明人からたやすく野蛮人に逆戻り仕掛けている事に絶望すら覚える。
 ただし唯一希望なのは、SEALDsのような若者が現れた事である。戦後の教育もまったくの無駄ではなかったのだろう。


 もう今この国は崖っぷちに追い込まれており後はない。仮に次回で安倍政権が力を持てば、おそらくこの国は自力で再建できなくなるだろう。彼らは容赦なく、せっかく戦後に育った新たな芽をすべて積んでしまうだろう。

 彼らの性質の悪いところは、この国のあらゆるモラルを破壊していることだ。安倍政権のおかげで、彼らは次のような悪い前例をいくつも作った。
・公約を守らなくて良い
・憲法を守らなくて良い
・民意を聞かなくて良い
・国民に嘘を言ってもよい(批判は報道させなければ良い)
・総理のお友達は検察に起訴されない特権を持つ
・裁判所へ介入して良い
・報道機関へ介入して良い
・景気悪くても良好だと言えば良い

 ・・・など切りがない。このモラル破壊は、仮に政権が代わっても容易には是正されないだろう。よくぞこの短い期間でこれだけ国家の屋台骨を腐らせる事が出来たと感心する。


 だが残念ながら政治家もメディアもまだこの緊迫感をよく解っていないようだ。日本で起きている事は本来はトランプ大統領どころではない大問題だ。政党の中では共産党が一番よく理解しているようだが、逆に民進党なんかは次に負ければもう後が無いという事をまだよく解っていない気がする。

 メディアもだ。このまま空気に流されてせっかく明るくなった民主的な時代を殺してもいいのか? それでも良いというならば言う言葉は「No future for you」しかない。


<参考>
セックスピストルズ god save the queen 和訳

セックスピストルズ Bodies 和訳

ガメ・オベールの日本語練習帳v_大庭亀夫の休日


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